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生駒・信貴・斑鳩・葛城エリア 斑鳩町


中宮寺 ちゅうぐうじ

創建時以来の尼寺。聖徳太子が母、穴穂部間人皇后のために建てた御所跡を寺にしたと伝えられ、大和三門跡寺院の一つにあげられている。斑鳩御所とも呼ばれた。飛鳥時代後期の作である本尊の菩薩半跏思惟像(国宝)は、モナリザ、スフィンクスと並ぶ世界三大微笑像の一つ。右足を組み、右手の指を頬に触れようとする半跏思惟の美しい姿、気品のある微笑みは和辻哲郎もその著書「古寺巡礼」で絶讃するほど。聖徳太子の妃橘大郎女が太子の冥福を祈って、死後の世界(天寿国)の様子を釆女らとともに刺繍したことで知られる天寿国曼荼羅繍帳(国宝)(展示は複製)も見ることができる。
 

見どころ

  • 菩薩半跏像(如意輪観世音菩薩)[国宝]

    菩薩半跏像(如意輪観世音菩薩)[国宝]

     斑鳩の里に1300余年の法燈を継ぐ中宮寺のご本尊で、クスノキの部材をはぎ合わせた寄木造りです。
     黒光りする細くしなやかな体に、穏やかな微笑みをたたえる本尊は、寺伝では如意輪観音菩薩と呼ばれています。
     右足を左ひざの上に置き、右手をそっと頬にあて、優しい微笑みを浮かべるお顔、向かい合ったときのまなざし、見方によってさまざまな表情がみられます。

  • 天寿国曼荼羅繡帳(複製)

    天寿国曼荼羅繡帳(複製)

     662年橘大郎女が太子の往生した世界を繍帳にすることを推古天皇に願い出ました。
     天皇は渡来系の絵師たちに下絵を描かせ、采女たちに刺繍させ、二帳の繍帳を完成させた日本最古の刺繍です。
     どちらも痛みがあり断片化していたため、江戸時代に断片を貼り混ぜて一幅の掛け軸としたものです。
     鳳凰が飛び月が浮かぶ空や、飛鳥時代特有の衣装をまとった人々、寺院において供物を揚げる人物、月面の兎、亀などをみることができます。

  • 本堂とヤマブキの花

    本堂とヤマブキの花

     本堂は門跡寺院らしい優雅さ、尼寺らしいつつましやかさが漂います。
     池の廻りには八重一重の山吹が植えられ、春には黄色い花が咲き乱れます。

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